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2004年世界プロダクションカーラリー選手権第6戦(WRC第14戦)「ツール・ド・コルス」は、10月15日、レグ1が行われ、晴れ渡った空がクルーや観客を迎えた。前夜は、ステージエリアに局地的な豪雨が降るなど雨が続いたものの、午前中にはその気配もなくなり、クルーのほとんどは快晴と共に目覚めた。しかし、一晩中降り続けた雨は、ステージコンディションを特にトリッキーにさせ、コース上には湿り気が残り、木の下などにはひどくウェットな部分も残った。PCWRCのコンペティターが午前中ステージを走行する間には、ステージは徐々にドライになっていき、通常のドライターマックのコンディションに近づいていった。
好調な出だしを見せたマーク・ヒギンズは、オープニングステージで非常に深刻なブレーキトラブルに見舞われながらも、SUBARU勢の先陣を切った。このブレーキトラブルは、ヒギンズの他、マルコス・リガト、ファビオ・フリジエロとトップランの3人全員を襲った。ブレーキパッドがアグレッシブ過ぎて、キャリパーのオーバーヒートを誘因したようだ。
サービスが行われたランチタイムの後もドラマは続き、ヒギンズは午後の2本の最初のステージで、リヤのドライブシャフトを破損。幸運にもトラブルが起きたのは内側で、4分をロスしたものの走行を続けることはできた。一方で、ナイオール・マクシェアは、この日の最終ステージで、PCWRC2位を走るアリスター・マクレーを捕らえ、その差を15秒近くにまで広げた。
アリスター・マクレーは、この2本のステージをやや不利な2番手からのスタート。思うようなタイヤ選択ができなかった。最終的にはベストのタイヤを選ぶことができたが、それでもトラクションを得ることはできず、マクシェアに差を詰められることとなった。慢性的なブレーキトラブルを依然抱えながらも、マーク・ヒギンズはプッシュを緩めず、セットアップとマシンのハンドリングには特に満足。天気予報は依然として不安定。トップグループへの復帰を果たすには、レグ2でのタイヤチョイスに英断が必要であることを、経験値から身に染みて理解している。
残るSUBARUのグループNドライバーも、波乱に満ちた一日を終えた。うち何人かは、明日の挽回を目指して、さらにハードな走行が必要となりそうだ。
マクシェアとマクレーも、レグ2では間違いなく全力を尽くしていく。SUBARU勢の中でもシリーズ上位を目指して戦っている2人。コルシカでは、それぞれ最大限のポイントを獲得して、タイトル獲得の可能性を上げて最終戦オーストラリアへの持ち込みを狙う。
週末は、天気が変わりやすいという予報が出ており、コンペティターは、どんなコンディションにも対応できるよう備えている。初日の終わり時点では、空には曇りが広がっており、やや涼しい夜は無風状態で地面はドライとなっている。
The Drivers:
ナイオール・マクシェア - Car #34
やや保守的なタイヤチョイスでスタートしたマクシェアは、最初のステージでこれを悔やむこととなった。SS2を何とか耐えて走っていたが、右コーナーを石にヒットしリムを曲げた。幸運にもここでのタイムロスは最低限で済んだが、至る所でマシンがスライドするため用心しなくてはならず、序盤のタイムロスが悔やまれる。この日の間に、順位をPCWRC6位から2位へと上げた。「午後はタイヤチョイスも当たり、すべてパーフェクトだった。マシンにもとてもハッピーだ。ジオメトリーを少し変更して、タイヤの負担を減らしスピードを上げていこうと思う」
アリスター・マクレー - Car #39
レグ1をトラブルなしで終えたスコットランドのマクレー。レグ2,3に備えて、慎重なドライブを続けた。「マシンのサスペンションに対して、非常に念入りな作業を行った。プロフレックスのユニットのおかげで、シャシーは非常にうまく機能している。とても満足しているよ」
ナッサー・サレ・アルアティヤー - Car #44
「レグ1のコンディションはよく、だいたいは想像がついた。タイヤ選択も当たり、自分たちなりにいいペースを築いていきながら、トリッキーだらけなこのコンディションに慣れていった。でも、ほぼ想像通りだ。我々はステディに前進しており、このイベントを満喫しながら、この路面を学んでいる。コルシカは、急な坂があってトリッキーな場所。でも、簡単に道を読めるようになった。シリーズのポジションを考えれば、オープニングステージでは、必要以上に慎重だったかもしれないが、このイベントは、来年のために参戦しているようなものだから、このイベントをきっちりフィニッシュしていく」
マーク・ヒギンズ - Car #42
「最初の2本で2位につけたなんて、本当に驚いているよ!午前中は、マシンのパワーが少し落ちていて、昼のサービスでそれをチェックした。SS3での大きなタイムロスは少し残念だが、この天気だからちょっとしたミスをしてしまって、レインタイヤを選んだので、残りのステージで速度が落ちてしまった。しかし、もし雨だったら、それぞれのステージで2,3分は取り戻すことができたと思う」
ラリーの残りのステージでは、できる限り賭けを仕掛けていくつもりのヒギンズ。今日の序盤でタイムロスをしていても、依然上位争いに食い込んでおり、日曜日の午後にトップになる可能性は、誰にも残っている。
ファビオ・フリジエロ - Car #45
トップランのチームメイト2人と同様、ブレーキトラブルに苦しめられたイタリアのフリジエロ。しかしフリジエロの場合は、トラブルがひどく、その他の動き全てに暗雲を投げかけた。
「僕たちの午前中のブレーキトラブルは、午後のステージでも再発した。チームが今晩中にこの問題に取り組めるといいのだが。明日のステージでは、大きく挽回できるよう、楽しみにしている。ブレーキをハードにぶつけてしまって、このブレーキトラブルのおかげで慎重になってしまい、さらにタイムをロスしてしまった。今は、マキシマムのプッシュはできず、とにかく生き残るのが精一杯だ。トップランが施したサスペンションとハンドリングは、素晴らしく見事だよ」
ヨアキム・ロマン - Car #37
スウェーデン出身のロマンからは、午前中のステージでマシンにアンダーが出たと伝えられた。
「SS1では明らかにドライブがクイック過ぎた。残念だよ。SS2ではかなりペースを上げて、そこからは何も問題はなかった。午後のステージは、とても満喫したよ。調子を上げていけたので、明日のステージが楽しみだ」
マルコス・リガト - Car #35
ヒギンズに降りかかったブレーキトラブルを同じく味わったリガトだが、リガトのほうがやや深刻で、最初のステージでは8−9km近くをブレーキ無しで走ることとなった。午前中の残りのステージでは、使えるのはハンドブレーキのみ。しかし一時が万事、午後の最初のステージではドライブシャフトが破損しリタイア。今年のコルシカは、リガトにとってタフなイベントとなってしまった。
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