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新井敏弘 ラリーレポート
PCWRC R.5 Rally Argentina
 
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SUBARU勢、アルゼンチンスタートに向けて、テストも好調
新井敏弘選手は予定とおりこのイベントはスキップ
 

 

2005年FIAプロダクションカー世界ラリー選手権第5戦「ラリー・アルゼンチン」のスタートを目前に控え、STIがプライベートテストを設定。SUBARUグループN勢が、アルゼンチンの路面走行を行った。

気候は、この時期のアルゼンチンらしいコンディション。冬に当たる7月は天気が安定しており、高地のため空が抜けるような青さを見せるが、この空も曇りがちになる可能性も高い。朝は非常に寒く、時には霜が降りるほど。しかし、テストの間はTシャツ一枚でも過ごせる陽気で、気温は16度付近まで上がり、ドライという絶好のコンディションとなった。しかし、時には風が強くなることもあり、絶えずそよ風が漂っている。これが時にはメカニックにとって試練となり、サービスパークを時折横殴りの風が襲うこともあり、マシンの下で作業を行う者にとっては、厄介なことこの上ない。

STIのテストは、バラッテロチームとの合同で行われた。ガブリエル・ポッゾとセバスチャン・ベルトランは、このイベントでの要注目ドライバー。ここにナッサー・サレ・アルアティヤーとファビオ・フリジエロが合流する予定だったが、あいにくアルアティヤーのマシンは搬送が遅れ、テスト当日の深夜2時の到着となってしまった。このためアルアティヤーはテストに参加することができず、かなり落ち込んでいた。

フリジエロにも同様に不運が襲った。エンジニアの一人がシェイクダウンテストを行っている間、ドライバー自身はローマで足止めを食っていた。南米行きのフライトには、お約束の飛行機遅延があり、24時間も空港で待たされてしまったのだ。マシンだけはシェイクダウンに参加し、ドライブしたエンジニアによればマシンの調子は上々とのこと。

マーク・ヒギンズとブライス・ティラバッシは、元マルコス・リガトが使っていたワークショップを使用。STIのテストコースともほど近いため、もちろんシェイクダウンにも参加した。ティラバッシの走行は絶好調で、特にトラブルの報告はない。

このSTIのテストでは、バラッテロからプロダクションクラスのドライバーが2人参加した。ヤリ・マティ・ラトバラ(ファビオ・フリジエロの姉妹マシン、イタリアのモータリングクラブからSUBARUインプレッサWRX STI spec Cで参戦)が、この2名を絶賛。また、普段はバラッテロチームから参戦している地元アルゼンチンのドライバー、ロベルト・サンチェスも姿を見せた。7回近くアルゼンチンのラリーチャンピオンを獲得しており、サーキットレーシングでも活躍している、有能ドライバーだ。

また、SUBARU勢を驚かせた参加者が、ナタリー・バレット。直前でバラッテロのマシンをレンタルする契約を交わし、同様にテストで上々の内容を消化した。バレットは、ガブリエル・ポッゾやヤリ・マティ・ラトバラのドライブにも同乗し、彼らのドライビングを観察。フリジエロとバラッテロは、マシンのセッティングに関してもバレットに指南を行った。すべてが順調に運び、滞りなくテストが終了した。

今年のラリー・アルゼンチン:
今年のラリー・アルゼンチンは、伝統的なフォーマットに回帰した。15年の歴史を誇る北部のステージ、コンドールと南部のステージ、サンタ・ロサ・カラマチータ。このラリーで登場する3つのエリアは、それぞれが異なる性格を持ち、各ステージの距離がより縮まった。サービスパークは伝統のカルロスパスに置かれるが、今年はプロレーシングのモータースポーツ複合施設に設定され、より効率的となった。このイベントは主催運営が良好であることでも知られている。

トラディショナルなステージでは、特に今年はドライコンディションも予想されているため、特別なドラマは起こらないだろうと見られている。しかし、早朝には霜や凍結の可能性もあるので油断は禁物。一般的には、気候としては恵まれたイベントと言われており、ステージのコンディションも良好と伝えられている。アルゼンチンの名ステージは、高速でありながら、それほどのストレートがあるわけでなく、従ってシリーズの中でもチャレンジングなドライビングが要求されるイベント。コースには至る所に大きな岩が散乱しており、それらがいつも路上にはじき出されてくるため、コンペティターはペースノートでのコーションチェックが不可欠だ。

昨年は、マルコス・リガトがこうした岩の餌食となった。1分のリードを築いて起きながら、このアクシデントでホイールを失い、そのままリタイアとなっている。

PCWRC勢の有力候補は、昨年の活躍が記憶に新しい地元アルゼンチンのガブリエル・ポッゾ。しかし、今シリーズは、ここまでこれといった成果を出していないため、ここでの好結果に意欲を見せている。

チームメイトのセバスチャン・ベルトランも、筆頭有力候補で、国内選手権では、ガブリエル・ポッゾとマルコス・リガトと雌雄を分けている。このため、今回の勝利獲得に向けて、なおさら奮起を見せており、間違いなく上位を狙っていく。このハードなバトルで最後まで走り抜けば、好結果も期待できる。

ヒギンズとティラバッシは、復調を目指す。ヒギンズは、キプロスではメカニカルトラブル、トルコではアクシデントに見舞われたが、いずれでも非常にコンペティティブな強さを見せている。しかし、PCWRCとしては、これまでになくビッグファイトとなったため、これらの不運も致し方のない結果だっただろう。ヒギンズとティラバッシは、これらの不運を心配しながらも、この週末はタフな争いを繰り広げると期待される。

ティラバッシは、初のアルゼンチン上陸となるため、間違いなくハードなチャレンジとなるだろう。アルアティヤーのアルゼンチン参戦は、今回が2回目。今年、これまでのアルアティヤーの活躍から、アルゼンチンでも上位に食い込むと期待されるドライバーの一人に挙がっている。

アルゼンチンのファンは熱狂的:
アルゼンチンのスペクテイターは、熱狂的なことでおなじみ。ラリーがやってくる時には、予想もつかないほどエキサイティングになる。STIのテストでも、とりたてて名もないところで行われたにも関わらず、200人以上のファンが見学に訪れたのだ。

今年のイベントは週末というだけでなく、大型連休にも当たっているため、例年よりもさらに大観衆が詰めかけることが期待されている。もともとこの国では最も人気のあるイベントの一つであるが、今年は特に、チャンピオンシップのどのイベントよりも、ステージがにぎわうことになるだろう。

 
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