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新井敏弘 ラリーレポート
2006キプロスラリー
 
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PCWRCドライバー、ツイスティなキプロスの難コースに挑む

クルーがラリージャパンのマディ&スリッパリーな北海道のステージと格闘してからわずか2週間。FIAプロダクションカー世界ラリー選手権(PCWRC)全8戦中の第6戦のため、チームはカレンダーの中でも最も酷暑なイベントの一つ、キプロス・ラリーに向かう。2005年は、SUBARUインプレッサWRX STI spec C勢が強さを見せ、難関ラリーでトップ5を独占した。

キプロス・ラリーは、トルコやギリシャにも劣らない過酷なイベント。ロードコンディションの厳しさもさることながら、クルーは55度にも達する車内温度にも挑まなくてはならず、ドライバーとコ・ドライバーにとっては、体力やスタミナを維持していく上でも、気候の影響が大きくなる。

昨年のPCWRC勝者、ブライス・ティラバッシは今年シリーズ不参加のため、防衛参戦はしない。また、昨年の2、3、4位入賞者であるアルゼンチンのセバスチャン・ベルトラン、マルコス・リガト、ガブリエル・ポッゾも不参加。ポーランドのレシェク・クサイと、ラリージャパンでは終盤までリードを維持する活躍を見せたフィンランドのヤリマティ・ラトバラも、このイベントをスキップする。

ラリージャパン不参加のPCWRCリーダー、ナッサー・サレ・アルアティヤーは、ジャパンの勝者でシリーズ2位につける奴田原文雄から首位を堅守するための戦いに挑む。両者のシリーズ差は、3戦を残した時点で14ポイント。しかしアルアティヤー(現在34ポイント)はラリー・オーストラリアをスキップするため、残すイベントは2戦となるが、奴田原はスキップイベントを既に消化済みで、3戦全てに参戦する。このため、アルアティヤーは、このキプロスで奴田原を引き離しておきたいところ。両者が次に相見舞えるのは、 PCWRCのシリーズ最終戦・ニュージーランド。この時に精神的なアドバンテージを得るためにも、ポイントで優位に立っておきたい。

母国イベントのラリージャパンではSUBARUワールドラリーチームからWRカーで参戦、総合6位でフィニッシュした2005年のPCWRCチャンピオン、新井敏弘は、グループNでの争いに復帰。昨年のキプロスでは序盤からトラブルに遭い、スーパーラリー規定のペナルティタイムを最大幅で受けるという苦難に見舞われたが、それでもPCWRC7位でフィニッシュ。今年は、上位フィニッシュを狙う。現在PCWRCでは15ポイントで5位につけている。残る獲得可能ポイントは30とタイトル防衛はかなり厳しくなってきてはいるものの、最終戦ニュージーランドまで目が離せない。

ラリージャパンでは、PCWRC勢のSUBARU最上位となる4位につけたアキ・テイスコネンは、昨年のキプロスは不参戦。この過酷なラリーに初めて挑むこととなる。現在シリーズポイント11を獲得しているテイスコネンも3戦を残しており、ここキプロスでのハードアタックをしかけてくることだろう。

ラリージャパンをスキップしたナイジェル・ヒースはキプロスで復帰。SUBARUチームクォシスからは今回、ハリッド・アル・カッシミが参戦する。

STIグループNプロジェクト・ジェネラルマネージャー、ジョージ・ドナルドソン
「今年は、タイトル争いが非常に面白くなってきた。まだ多くのドライバーにタイトル獲得の可能性が残っており、誰が台風の目になるか分からない。現在の首位はナッサ・サレ・アルティヤーだがスキップイベントを残しているため、奴田原文雄が僅差で迫ってきている。両者ともお互いの先行を譲りたくはないので、このイベントではより慎重に戦っていくだろう。トシとアキは、とにかくトップリザルトを狙い、トラブルがなく本来の強さを発揮する事ができれば、もちろんペースセッターになり得る。トシにはタイトル防衛のチャンス維持がかかっているので、シリーズの残りイベントはひたすら勝利を狙っていくしかない。

ハリッド・アル・カッシミは、日本のSUBARUチームクォシスから、PCWRCドライバーとしての初参戦を迎える。ハリッドは非常に速く、ここでのコンディションは彼向きでもあるので、シリーズ初勝利も狙えるだろう。仕事の事情でラリージャパンをスキップしたナイジェル・ヒースは争いに復帰。不参戦分の挽回を狙う。またこのイベントでは、ワイルドカード枠で2人の地元ドライバーが参戦する。SUBARU勢ではシプロス・パブリデスが、PCWRCレギュラー勢を迎え撃つ。この地元ドライバー勢を侮ることはできない。彼らはキプロスのコンディションをより詳しく把握しているので、世界で最もタフなラリーを生き抜いていけるはずだ!イベントのスタートが待ち切れない!」

■プレイベント情報
各PCWRCイベントで毎回行われているように、今回もSTIグループNプロジェクト・ジェネラルマネージャー、ジョージ・ドナルドソンがプレイベントテストを主催した。

ジョージ・ドナルドソン:
「今回も非常に理想的なコンディションのテストを行うことができた。テストに参加したSUBARU勢は、ナッサー・サレ・アルアティヤー、アキ・テイスコネン、 ナイジェル・ヒース、ハリッド・アル・カッシミ、シプロス・パブリデス。ドライバーが一堂に会して走行するのはとても有意義なことで、特にハリッドとシプロスは、他のSUBARUドライバーとコミュニケーションをとり、交流を図っていた。

両者ともこの雰囲気を堪能しており、ビジネス面での話やテスト内容に関するプロ的な会話を行っていた。とても溶け込んでいたし、ハイレベルなテストの一日を過ごした。この日は一日かけて、全てのメニューが消化された。アキ・テイスコネンは午後もギリギリまで走行を続け、リファインされたサスペンションのセッティングを煮詰め、最終調整を行っていた。どのドライバーもテストに満足し、トラブルは何もなかった。トシ・アライはインドネシアのラリー参戦からの移動のため、テストには不参加となった。今週末のイベントには、6人のSUBARUドライバーが参加、活躍が期待される」


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