FIAプロダクションカー世界ラリー選手権(PCWRC)は、11月17-19日の週末、「ラリー・ニュージーランド」で2006シーズン最終戦を迎える。北島オークランドから120km南下したハミルトンに本拠地を移して迎えるこのイベントは、最後までタイトルの行方がわからない接戦が予想される。
FIA世界ラリー選手権(WRC)の全イベントの中でも最も人気が高く壮観な景色の中で繰り広げられるラリーの一つ、ラリー・ニュージーランドは、3日間の戦いの中に盛り込まれる特徴的なステージで、常にファンの人気を集めている。
今年のラリーHQとサービスパークは、ミステリー・クリーク・イベントセンターに設定され、金曜日と土曜日に行われるスーパーSSも併設される。
本拠地は昨年から一新されたロケーションとなるが、ステージは全17本中、4本が昨年と同じSSを使用する。日曜日のステージには、絵ハガキにも登場するような景色が印象的なワーンガ・コーストやラグランが設定される。
昨年とは逆の季節に開催時期が移ったため、天候も全く異なるコンディションが予想される。初春で気温の低い中でのロングステージでは、高速グラベルステージに挑むクルーにとって、タイヤチョイスが肝となるだろう。超ウェットで季節の変わり目という天気の予想がつきにくい時期であるため、コンディションの見極めが勝運を左右することにもなる。
プレイベントテスト
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ラリー前の月曜日は、地元のコンディションに慣れるためのプレイベントテストが恒例となっている。今シーズンはPCWRC全8戦でワンデイのテストが行われ、SUBARU勢にもおなじみのプログラムとなっている。
ラリー・ニュージーランドに参戦するPCWRCのSUBARU勢はほとんどがこのテストに参加し、トラブルもなく順調な仕上がりが報告されている。シリーズリーダーのナッサー・サレ・アルアティヤーは、テストの成果と自身のSUBARUインプレッサWRX STI spec C(=spec C)でハミルトン北部でのコースを走った感触に満足。昼食後には新井敏弘のほか、前戦の覇者、ヤリマティ・ラトバラもテストに合流した。アキ・テイスコネンもラリーにはスタートするが、マシンダメージがひどいためフィニッシュは見送ることになりそうだ。
元ニュージーランドチャンピオンのクリス・ウェストもテストに参加。テストの序盤でマシンに何点かの変更を施し、いい手応えを得た。2006年のNZチャンピオン、リチャード・メイソンは、マシンのエンジン乗せ換え作業中のため、テストには参加することができなかった。
3週間前のオーストラリアで活躍を見せたセルゲイ・ウスペンスキーは、最終戦ではドライバーを交替、ドロシンスキーがステアリングを握る。
STIグループNプロジェクト・ジェネラルマネージャー、ジョージ・ドナルドソン
「今回のテストは、ラリー・ニュージーランドに向けてラリーマシンのセッティングを煮詰めるために、理想的なコースで行うことができた。いずれかのステージに酷似しているという訳ではないが、キャンバー、高速セクション、超ツイスティセクションなどの特徴が盛り込まれており、このラリーで要求されるパフォーマンスに向けてマシンをセッティングするには絶好のロケーション。世界チャンピオンも何年も使用しているステージだ。
まず、これだけセッティング変更に忙しいテストは見たことがない。どのドライバーもテストに没頭し、誰にもタイトルの可能性が残されているシーズン開幕戦さながらの忙しさだった。タイトルの可能性を大きく残しているのは、実際はナッサー・サレ・アルアティヤーと奴田原文雄の2名となるだろう。
このイベントには、誰もが意欲的にアタックしてくると見ている。5,6名にこのニュージーランドでPCWRCタイトルを獲得するチャンスが残されているとも言える。とにかく優勝を目指してドライバーたちが挑んでくるという状況は常にリスクが伴い、初日にリタイアが続出する結末となることが多い。しかし、そうはならないことを願っている。ドライバー達にもアドバイスをおくるつもりだ。
テストを終え、SUBARU勢は誰もが非常に有意義なテストを行ったと語っている。みんなにこのイベントでの健闘を祈っている。金曜日の昼には、チームのパフォーマンスがどのような具合かを知ることができるだろう。期待通り、トップレベルのパフォーマンスが発揮され、全員が日曜日の昼にフィニッシュしてもらいたい」
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