LEG2 Report
新井敏弘選手、SS10で痛恨の転倒で10位へポジションダウン
ユホ・ハンニネンがトップに立つが、激しい争いが続く

2007年FIAプロダクションカー世界ラリー選手権(P-WRC)開幕戦「スウェディッシュ・ラリー」(FIA世界ラリー選手権=WRC第2戦)のレグ2は、天候がさらに回復し始めた空の下、クルーが午前中に設定された2本のステージに挑んだ。
オープニングステージからP-WRC首位に立っていたクリスチャン・ショーベリは、午前中のステージでもギャップを維持、マシンは全く問題なしと伝えた。2位ユホ・ハンニネンは変わらず、その後をアントン・アレン、オスカー・スヴェルンドが激しい3位争いを展開して日中サービスを迎えた。アレンは左ロングコーナーで膨らみすぎリアバンパーを失っていたが、この最初のサービスで修復。しかしSS11でパンクに見舞われ、2分のタイムロス、5位にまで後退した。午後には挽回を見せて順位を一つ取り戻し、この日を4位で終えた。「パンクと共に、クリスチャンと同じコーナーでもう少しのところでコースオフするところだった。1日分としては多すぎるくらいのドラマが起きた!明日を楽しみにしている」
オスカー・スヴェルンドは、マシンは全てパーフェクトで、アレンとのバトルの末に総合3位を奪取できてうれしいと語った。「マシンは問題なし。とにかく全力を尽くすことを続けて、様子を見ていた」スヴェルンドはSS14で大きなスピンをしたものの、すぐにリカバリーしタイムロスを数秒に抑えた。「スローペースだったが、ここでスピードを上げようとした」と語った。
ミルコ・バルダッチは午前中を順調にこなし、マシンは順調だがまだ少し慣れが必要と伝えた。「もっと速さが出ると思う。(このマシンでの)初めてのイベントだし、今のパフォーマンスに関してはとても良いフィーリングをつかんでいる」 午後には、レグ1で悩まされたハンドリングのトラブルが再発した模様。チームはナイトサービスでジオメトリーに調整を行い、明日の回復に挑む。
ロングステージで、ナッサー・サレ・アルアティヤーが雪のバンクに当てすぎて、マシンのフロントに雪が埋まってしまった。そのまま走行を続けたため雪が内部に入り込み、10mmのリストリクターを装着しているような状態でステージを走り続けなくてはならなかった。「それほどハードにはバンクには接触しなかったので、こんな事が起きたのは信じられない」特にこのアクシデントで11位にまで後退した後は、珍しくストレスのたまった走りを見せたアルアティヤー。SS13は良いステージだったが、SS14ではややオーバーシュートをしたと伝えた。「ステージとこのイベントはとても満喫している。もっと良い走りができたらよかったけれど!」

新井敏弘は転倒を喫した。高速セクションでブレーキ中にわずかにラインを外し、大きくスリップして溝にはまった。マシンは、ルーフが下に向いた状態で停車。ダメージはひどくはなかったが、6分のタイムロスで大きく後退した。「マシンは午前よりも調子がよかった。かなり安定したが、ステージの終わりになるにつれ、グリップが少し減ってくる。夜のスーパーSSではハンドブレーキが効かず、少し苦戦した」
初日11位から8位と大きくジャンプアップしたロシアのアレクサンドル・ドロシンスキーには、今日も順位の動きが見られたが、皮肉にもSS12でスピンを喫しての後退。この遅れで、ポルトガルチャンピオンのアラウージョを捉えるチャンスがなくなってしまった。

SS13で始まった午後のループでは、P-WRCの首位につけるクリスチャン・ショーベリがユホ・ハンニネンに対してのギャップを広げた。フィンランドのアントン・アレンも、この日最後の本格的なステージ、SS14でステージウィンを獲得するなど健闘。しかしこのステージでは、ハンニネンがわずか2.1秒ながらショーベリを交わして首位奪取。ショーベリは非常にトリッキーな場所で雪のバンクに突っ込み、10秒のタイムロスを喫した。幸運にも他に障害物はなく、コースに復帰。「ミスなしで、限界まで攻めるのが基本。2、3ミスをしてしまったので、もう余裕がない。明日の最初のステージでは、最大限の努力を尽くす」
STIグループNプロジェクト・ジェネラルマネージャー、ジョージ・ドナルドソン
「ドライバーたちは、次のグループのステージでどのタイヤを使うかの選択に非常に時間をかけており、興味深いものがあった。タイヤメーカーからアドバイスをもらったり、地元の人からアドバイスや知恵をもらおうと努めたり。あらゆる手を尽くして、正しい選択をつかむというゲームなのだ。今日は、どんどんとペースが上がっていった。トップ勢から、今日序盤にトラブルにあった者まで、誰もが何かしら苦戦を強いられた。アントン・アレンは、タイヤで大量ロス。クリスチャン・ショーベリは、限界ギリギリのハードなチャージを続けていた。いくつかミスをして大きなタイムロスにはならなかったが、首位を明け渡すことになった。ナッサーとトシのタイムが復調してきたのは朗報。もちろん、とにかくポイント圏内は狙っていって欲しい。スヴェルンドは、SS14のスピンまではそれほどドラマもなく走ってきたが、ここも乗り切った。ミルコ・バルダッチは、見事にマシンの性格を学んでいる。明日は、成果になって表れることを期待したい」
LEG3の概要
スウェディッシュ・ラリー最終レグとなる明日のレグ3は、5本のステージで構成される。午前中に行われる2本のステージのループは、ハグフォースのサービス付近に設定され、30分サービスを挟み午後に再走。クルーはその後、本拠地のカールスタッドに戻り、木曜日夜に走行したスーパーSSをリピートする。日曜日の総ステージ走行距離は86.32km、優勝マシンがカールスタッドのフィニッシュランプに上がるのは、14時10分(現地時間)の予定。
順位 |
No. |
ドライバー |
タイム |
| 1. | 36 | J.ハニネン | 2:33:30.4 |
| 2. | 38 | K.ショーベリ | +6.9 |
| 3. | 59 | O.スヴァエルンド | +1:13.7 |
| 4. | 53 | A.アレン | +2:17.1 |
| 5. | 45 | M.バルダッチ | +2:55.6 |
| 6. | 46 | A.アラウージョ | +5:20.3 |
| 7. | 42 | A.ドロシンスキー | +5:47.9 |
| 8. | 35 | 奴田原文雄 | +5:58.8 |
| 9. | 39 | N.S.アルアティヤー | +6:56.7 |
| 10. | 31 | 新井敏弘 | +8:12.7 |
2007PCWRC プロダクションカー世界ラリー選手権
- R.1 Swedish 2/09-11
- R.2 Mexico 3/09-11
- R.3 Argentina 5/04-06
- R.4 Greece 6/01-03
- R.5 New Zealand 8/31-9/02
- R.6 Japan 10/26-28
- R.7 Ireland 11/16-18
- R.8 GB 11/30-12/02
- Point Ranking
