Leg1 Report

新井敏弘選手、痛恨のコースオフ
鎌田卓麻選手は好調、5位  


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FIAプロダクションカー世界ラリー選手権(P-WRC)第6戦「ラリージャパン」(FIA世界ラリー選手権=WRC第14戦併催)は10月26日、レグ1が行われ、14ヶ月ぶりに帯広北東部を舞台に繰り広げられるWRC日本ラウンドの戦いが幕を開けた。

今イベントのスタート時点で、日本のエース・新井敏弘は選手権首位に立っており、地元ファンの期待も高まっている。今週末のリザルト次第では、自身2度目となるP-WRCタイトル獲得が決まる可能性もあり、新井のパフォーマンスに注目が集まった。

競技初日は4本のステージのループを2回走行した後、夕方には帯広でのスーパーSSが行われた。この日最初のステージでは、多くのドライバーが本ペースをつかむことができずコースアウトするマシンが続出、このイベントの難しさが如実に表れた。続く3本のステージも厳しい設定が続き、日中サービスまでには多くのマシンがダメージを負った。

SUBARU勢では、スウェーデンのパトリック・フロディンが序盤から衝撃的な速さを披露して、日中サービス後までP-WRC首位に立った。残念ながらその後、ペースノートのミスにより、コースオフ。コースサイドに逃れてスタックしただけで済んだが、コース復帰までに12分の大量タイムロスを喫した。「序盤の自分の走りには驚いたよ。最初のセクションでこんなにいい走りができるなんて、思っていなかったから」と冗談交じりに語るフロディン。「もちろん、12分のタイムロスで、ラリーの展開は全く変わってしまったけれど、でも明日の挽回のためには、いいポジションにつけている」

ロシアからエントリーしたイフゲニー・ヴェルツノフは日中サービスで、ペースノートに問題があり調整が必要だが、マシンは問題ないと語った。午後のループではSS6でリムにダメージを負ったが、タイムロスは回避。マシンには満足しており、走りを満喫していると伝えた。「もっと早く走れたと思う。まだノートには問題はあるが、自分たちのペースで走っていく」

スピロス・パブリデは自身の内容に満足を見せており、日本のステージも満喫しているが、午後のリピートセクションはあまり楽しむというわけにはいかなかったようだ。「明日はどうなるかな。ジャパンの遠征自体はとても満喫しているよ」

新井敏弘は、トラブルなしで午前のステージを走り切った。唯一、SS2でスローパンクに見舞われたものの、ロードセクションで修復することができたため、タイムロスにはつながらなかった。しかし午後のセクション、SS7でWRカー勢が果敢にカットしていくポイントで、コースオフ。非常にトリッキーな場所で、マシンにダメージはなかったがスタックしたまま抜け出すことができず、レグ撤退となった。新井は明日、スーパーラリー規定の適用を受けて再スタートを行う。

日本期待の鎌田卓麻は、距離の長いこのイベントをサバイバルラリーになると睨み、パンクやトラブルを避けるために午前中のループは慎重にスタート。午後に入るとSS7でパンクに見舞われ、1分半のタイムロスを喫した。「午後はさらに少しタフになったが、果敢に攻めているので、明日のステージも楽しみにしている」

レチェック・クザイはSS3で2本のスローパンクに見舞われ、フィニッシュ手前6kmの地点でそれが極度にソフトになり、タイムロスにつながった。SS2の高速ステージでは、新コ・ドライバーのクレイグ・パリーとのコンビネーションにトラブル。しかし午後は調子を上げ、着々と順位を上げたクザイは、最終的に鎌田に僅差のP-WRC6位でこの日を終えた。またSUBARU最上位のヴェルツノフは、現在P-WRC4位につけている。

レグ1を終了して、SUBARUのP-WRC勢は4位、5位、6位につけている。またシムスからエントリーしている日本の池町佳生が、この日序盤11位からポジションアップを果たし、9位で初日を終えている。

タイトル獲得がかかる新井が、前戦ニュージーランドでの逆転優勝を再現できるか、期待が高まる。

STIグループNプロジェクト・ジェネラルマネージャー、ジョージ・ドナルドソン

「ラリージャパンの初日は、SUBARUのP-WRC勢に関しては、午前は好調、午後は波乱含み、といった内容となった。日中サービスの時点では、パトリック・フロディンが首位、トシ・アライが2位に、タクマ・カマダが僅差で4位につけ、最初のセクションでクルーたちが見せた活躍により、この超トリッキーなコンディションでのSUBARUインプレッサWRX STI spec Cの性能が疑いのないものであることを見せつけることができた。しかし、午後になるとタクマがパンクで90秒のロス、パトリックはコースオフで12分のロス、そしてさらに残念なことにトシ・アライもコースオフで20分の大量タイムロスを喫し、トシはスーパーラリーに回ることになった。

タイムロスはあったものの、タクマにはまだ優勝の可能性が充分に残っており、イフゲニー・ヴェルツノフとレチェック・クザイも僅差でつけている。パトリックとトシはいずれも明日の挽回が期待できるが、彼らが目指すものは明らかだ。トシはもちろん、P-WRCタイトルを確定させるためにできる限りのポイントを獲得していかなくてはならない。レグ2は、それだけを目指すしかない!夜のうちに雨が降るため、2日目のステージはさらにトリッキーになるだろう。このことで、トシやパトリックが超スリッパリーコンディションでの彼らの実力を発揮できることを期待する」

明日も、さらに過酷で予想のつかないステージが待ち受けている。

順位
No.
ドライバー
タイム
1. 35  F. NUTAHARA 1:05:49.9
2. 54  G. POZZO +51.2
3. 46  A. Araujo +1:10.6
4. 53  E. VERTUNOV +1:26.1
5. 52  T. KAMADA +1:46.4
6. 41  L. KUZAJ +1:46.6
7. 51  M. RAUAM +2:09.3
8. 43  C. DAVID +3:47.5
15. 31  T. ARAI +19:41.3